育児・介護休業法等の改正への企業の対応:メルマガ(2024年6月号)

目次

改正概要

1.子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充【育児・介護休業法】

① 3歳以上の小学校就学前の子を養育する労働者に関し、事業主が職場のニーズを把握した上で、柔軟な働き方を実現するための措置を講じ(※)、労働者が選択して利用できるようにすることを義務付ける。また、当該措置の個別の周知・意向確認を義務付ける。

※ 始業時刻等の変更、テレワーク、短時間勤務、新たな休暇の付与、その他働きながら子を養育しやすくするための措置のうち事業主が2つを選択

② 所定外労働の制限 (残業免除) の対象となる労働者の範囲を、小学校就学前の子 (現行は3歳になるまでの子) を養育する労働者に拡大する。

③ 子の看護休暇を子の行事参加等の場合も取得可能とし、対象となる子の範囲を小学校3年生(現行は小学校就学前)まで拡大するとともに、勤続6月未満の労働者を労使協定に基づき除外する仕組みを廃止する。

④ 3歳になるまでの子を養育する労働者に関し事業主が講ずる措置(努力義務)の内容に、テレワークを追加する。

⑤ 妊娠・出産の申出時や子が3歳になる前に、労働者の仕事と育児の両立に関する個別の意向の聴取・配慮を事業主に義務付ける。

2.育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化 【育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法】 

① 育児休業の取得状況の公表義務の対象を、常時雇用する労働者数が300人超(現行1,000人超)の事業主に拡大する。

② 次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画策定時に、育児休業の取得状況等に係る状況把握・数値目標の設定を事業主に義務付ける。

③ 次世代育成支援対策推進法の有効期限(現行は令和7年3月31日まで)を令和17年3月31日まで、10年間延長する。 

3.介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等【育児・介護休業法】 

① 労働者が家族の介護に直面した旨を申し出た時に、両立支援制度等について個別の周知・意向確認を行うことを事業主に義務付ける。

② 労働者等への両立支援制度等に関する早期の情報提供や、雇用環境の整備(労働者への研修等)を事業主に義務付ける。

③ 介護休暇について、勤続6月未満の労働者を労使協定に基づき除外する仕組みを廃止する。 

④ 家族を介護する労働者に関し事業主が講ずる措置(努力義務)の内容に、テレワークを追加する。 等

企業の対応策

企業としては、どのように対応すべきでしょうか。

1、法令遵守

社員に対する意向確認など、企業が積極的に働きかけを行うべき法改正もありますので、こういった義務の履行を含め、法令を遵守すべきです。法令遵守のためには、法改正の内容を理解する必要があります。

2、書式やフォームの準備

法令を遵守する上では、書式やフォームが不可欠です。ひな型については、厚生労働省が公表していますので、そういったひな型を草案として、各企業の実情にあった書式やフォームを準備すれば良いと思います。

3、最新の情報のキャッチアップ

企業の具体的な対応策を実施する上で、厚生労働省からの最新情報は必要不可欠です。HPにて最新情報が公開されていますので、こまめにチェックすべきです。

4、ハラスメントに注意

法令遵守と関連しますが、法改正対応を怠ると、社員から「ハラスメント」と言われる可能性があります。社員研修を含め、ハラスメントにならないよう、全社的に対応すべきです。

5、人材不足への対応

今回の改正は、社員の権利の強化といえます。そうすると、人材不足に陥っている企業は、より一層、人材不足になる可能性があります。そのため、そういった企業は、人材確保や労働生産性の向上など対応策を講じるべきです。

6、「子持ち様」論争に注意

今回の改正は、社員の権利の強化といえます。そうすると、(子供のいない)社員としては、「自分の仕事が増える」といった形で、ネガティブな感情を持つ可能性があります。こういった社員に対する対応も、企業には求められます。

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